2018/08/01
ディフォルメと写実的な絵
絵が上手いね〜とか、写真みたい〜。という褒め言葉を
よく聞くのですが「写真(みたい)を求めるなら、写真でいいじゃん」と
思ったり、
逆にディフォルメの効いた漫画チックで誇張した絵は
おもしろいや、さして上手くないという評価を受けるきらいがあって
どっちも書く私的には「ふ〜ん・・・」と思います。
とはいえ写実的で写真みたいだけど、絵が求められるのには理由があるのだろうなと
考えたところ やっぱり写真みたいな写実的で真面目だけど写真ではダメな
事が多いのだなと、お客様からの依頼で感じます。
以前 ご依頼頂いた 会社紹介や自社製品説明の為の小冊子で
漫画(コマワリしてキャラが会社や商品をお客様に案内する)という物では
キャラはディフォルメし胆略化した姿で、会社ビルや社内で取り扱う商品は
写実的で真面目な絵を求められました。
写真との合成でも それらは出来ますが、
写真には、いらない情報
(隣の大きなビルがお客様の自社ビルより大きい
大きな看板が、お客様の自社ビルを写真で撮ると、入り込んでいる、や
製品説明の為に社員の手が写っている。社内の他の様子が映り込んでいて
それらは効果的ではない)等など
写真で加工て、それらを消すと「変で違和感がある」けど
絵(イラスト)にしてしまえば、いらない情報は最初からなく
その代わりに商品や自社ビルが目立つように見せられる。
だから「写真じゃないけど 写真みたいな絵」が
好まれ欲しいとなるのだなと思った事がありました。
また、キャラ(人物)が漫画チックなのに
いきなり写真を同じ紙面にあるより
「絵」であるので、見る側からしても
違和感が緩和されるのだなと制作中 感じました。
そして、写実的な絵でもディフォルメをしている事になります。
(写真=現実では、ある物がなかったり、それほど目立たないけど
目立たせたい処は目立っている)
これらは全て写真(現実)ではなく、ディフォルメを効かせている事になります。
もう一つ 最初からディフォルメ(わざと大げさに特徴を大きくして漫画チックにした絵)が
写実的な絵より下手か?と思うと、コレも又 違うよなと私は思います。
一目でそれがナンであるか、どんな状態であるか。を分からせるために
入らない物を徹底的に消し、見て欲しい処を強調し、尚且つ
現実にある物とは似ても似つかぬ物にならないぎりぎりの所を
突き詰めた絵
それってけっこう 大変で、センスがいる事なんですよね
だって入らないところを削ってしまったら「なんだかわからない」って
ならない様にし、目立つところ 特徴的な所を強調すると
本来の形や品物のままではない状態になるわけですが
それでも「一目瞭然 ひと目見ただけで ああ、アレか」と
分かる絵って事ですからね。